クレヨンしんちゃん だゾ！
「手を洗うんだゾ！ 」
♪ドングリお目々に、ヘの字口、背中に背負った忍者刀♪・・・っと、それは別の子だ。しかも忍者だ。
ドングリお目々に、イガグリ頭、ゲジゲジまゆげの日本一有名な幼稚園児のおでましである。
日本国民なら大体がこの子が何者かは知っているはずだ。
埼玉県春日部市（アニメでは春我部市）という存在もこの子ありきで知ったくらいだ（野原家は春日部市民として住民登録されてます）。
「おらは人気者」なんて歌もありましたが、確かに不動の人気を誇る男の子こと、クレヨンしんちゃんがトイレにおでましです。
マンガの連載が始まって、18年。
アニメ化されてから、16年。
しんちゃんは永遠の幼稚園児であるが、見ていたお子さん達は声も低音に声変わりしたり、出るとこ出たりとりと、すっかり成人になっている方々がザラの連載年数。
もはや日本の守るべきお家芸の如し、次の世代へ、次の世代へと受け継いで拝聴されているのだろう。
そんなある意味国民的アイドルがトイレの洗面台付近にて、「手を洗うんだゾ！」といつもの口調で諭してくれている。
そしてその恰好は、これまた何を着てもよくお似合いのバイ菌のお姿。
普段から普通のバイ菌がこれくらいの大きさなら、手が洗えたかどうか分かり易いのに。
クレヨン調で書かれた手を洗うイラストといい、明らかにターゲットは普段からしんちゃんを見ているお子様達。
下手に上から目線で、「手を洗わないと、あんたらすぐ口に指を咥えたりするんだから、後でお腹が痛くなっても知りませんからね！」と言われるよりも、人気者であり子供達と同じ目線のしんちゃんに言ってもらった方が、子供たちも素直に従ってくれるというもの。
では、なぜクレヨンしんちゃんがお出ましなんだろうか？
別に児童保育園に来たわけでも、埼玉県春日部市に来たわけでもなく、ここは映画館だったりする。
しんちゃんと言えば、テレビだけの枠に留まらず、毎年ごとに新作の劇場版のアニメも公開されている。
この間も16作目の劇場版が公開されたばかりで、言ってしまえばそのプロモーションの形で貼られたしんちゃんが未だ（6月）にトイレにいるんだと思う。
映画公開から約二ヶ月。
公開当時は数々の子供達が、ここのトイレで「おお、しんちゃん！」と思ったに違いない。
そしてしんちゃんに従って手を洗ったはずだ。
子を思う気持ちとはいえ、大人が高圧的に言ったところでなかなか従ってはくれないが、鶴の一声ならぬ、しんちゃんの一声で子供達は従う。ああ、無情。
そんなしんちゃんは洗面台付近だけではなく、個室の中にもお出ましである。
しかも個室ならではのポーズで。
「おしりはちゃんと拭くんだゾ！」
拭くしかあるまい！
俗に言う、ケツだけ星人のポーズで諭してくれている。
用事が用事だけあって、ケツを出してなんぼなのがトイレである。
そしてケツを出して用を足せば、その後にしなければならないのがトイレットペーパーとの攻防。
いい大人になってしまえば、利き手とは逆の手でお箸を上手に持つ以上に簡単な尻拭き作業。
しかし子供にとっては、これまた難儀な作業であろう。
出したら出したで出しっぱなし。食ったら食ったで食いっぱなしなのが子供である。
「お尻を清潔に保たなければ痔になっちゃうよ！後で難儀なことになって、のたうち回るのはあなたなのよ！」と言ったところで、子供にとって「痔」など幾億光年先の宇宙の話でしかないし、座りっぱなしの仕事を始めると、お尻って本当に大事なのね！なんてことも子供に分かるはずもない。
さらに付け加えれば、「あんたの汚したパンツを洗うのはお母さんなのよ！」と言っても届かない。
そういうときこそ、しんちゃんの出番である。
しかも尻を出しながらという、もう言葉の壁を越えた説得力がそこから伝わってくる。
目には目を！歯には歯を！尻には尻を！ということだ。
お外でお尻を出すと、警防と拳銃を持ったおまわりさんが「アシュラマン 怒り!」といったフェイスで追いかけてくるところだろうが、ここはトイレ。お尻を出さなければラブストーリーすら始まらない。そしてお尻を出したからには、それなりの作法がある。
それを教えてくれるしんちゃんのお尻はとても綺麗だ。
まああまり子供目線に歩み寄らずに、断固とした大人力で子供を諭すときも必要とされるが、映画館という娯楽の地くらいは、しんちゃんが側にいてくれたっていいじゃないか。
ところで上の写真こと、ケツだけ星人のしんちゃんの右横に何かが映っているのはお分かりだろうか？
そうなのである、トイレの個室にいたのはしんちゃんだけではなかった。
しんちゃんは日本を中心とした有名人であるが、お隣にいるのはハリウッドを中心とした有名人のお姿。
あまりにしんちゃんがお尻を出しているので、刑事さんが来たようである。
ニコラス・ケイジが！
「彼には見える、2分先の未来が - NEXT 4.26 SAT ROADSHOW
No Smoking！ 」
これまた映画のプロモーションのお出ましだ。
確かにトイレの個室というのは禁煙である。
しかし劇中から抜き出したと思われる、肝心のニコラスさんのお姿は喫煙中のご様子。そこへ「No Smoking！ 」と来たもんだ。
尻には尻を！タバコにはタバコを！ということか。
禁煙を訴えるためとはいえ、天下のハリウッドスターがトイレ用のシールにされるとは、きっとニコラスさんもお気づきではないだろう。映画会社の宣伝部の戦略なんだろうが、誰かニコラスさんに伝えて欲しいところだ。「トイレの人にされてるよ！しかも日本のスター（幼稚園児）と並んで！」と。
トイレで用を足している間、利用者は何かしらジッと動きを止め、どこかに目を定めるものである。
そこへ注意文句の貼り紙もとい、宣伝の貼り紙があれば人は思わず見てしまうだろう。
さらには宣伝だけではなく、ちゃんとトイレの使い方についての教えを兼ねているものがあれば一石二鳥、飛ぶ鳥みんな落としまっせということだ。
普通の貼り紙よりも人の目を惹くのがスターの証だ。
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そしてここのトイレを記事に取り上げたのは初めてなんだが、実は以前にも撮影したことがある。
そのときにはちょっとインパクトが弱く感じたので記事（してもコネタ集のときかなと）にはしなかったのだが、どうせならばと、そのときに撮影したものもここに。
「伝染歌」
ちょっと分かり辛いと思うが、QRコードが同じくトイレの個室に貼られており、真ん中には某邦画のタイトル。
そこからアクセスすれば、その映画の携帯サイトに行けるようになっているのだろう。
確かに最近、トイレの個室で携帯をいろう人が多い。
そこへ、「携帯を持っているなら、アクセスしてくんろ」とばかりに、こういった新たな手のプロモーション。
本当にいろいろ考えるものだ。
でも個室でホラー映画のサイトへのアクセスはちょっとご勘弁。
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「厠イヤミ百景の一景」
http://www.leolio.com/index/KAWAYA/KAWAYA_menu.html
SuperLite2500 クイズの旅~鉄道旅情編~
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