床の水洗いアトラクション
「お客様に、気持よくトイレをご利用頂けます様
20分間床の水洗いを実施しています。
ご協力よろしくお願い申し上げます。
当駅水洗い予定時間は下記の通りです。
13時00分頃 」
公衆トイレに入ると、たまに床が水浸しになっているときがある。
「どれだけおこぼししたんだ!?」というレベルじゃないほど、床がびしょびしょな場面に遭遇する。
なんなら掃除の方が、毛先が緑色で木の棒で出来た、西遊記で言うならば猪八戒が持っていそうな武器にも似た棒たわしで床をこすっておられたりなんかする。
「ああ、お邪魔でしたか・・・」。
いきなりの来客に不服顔全開の家主に対して、こちらは場の悪いときに訪問してしまった百科事典の営業マンという感じだ。
「この百科事典・・・、ああ、買いませんよね。いいです、いいんです。もうこの地区には来ませんから・・・、もうこれ燃やしちゃいますね!」。
まあ、出来る営業マンならそこで、「百科事典にはネットにない良さがあります!この重みとスペース取りです!百科事典のために家賃の一部を分けてみませんか!?」ともう一踏ん張りしてもらいたい。
百科事典の話は置いておいて、その遭遇してしまったトイレでの絵は、ちまちまする前にいっちょぶちまけるかといった掃除体勢の場面だ。
それはまるで「名探偵コ●ン」に例えれば、毛利蘭ちゃんがgoogleで「江戸川コナン 正体」で検索するくらいの思い切りのよさだ。
これくらいの大掃除の方がむしろ気持ちいい。
そしてその床水洗いは、貼り紙によればどうやら「13時00分頃」に始まるらしい。
一見すると、まるでどこぞのなんとかランドで行われるアトラクションかショーのようではないか。
なんとかランドでは、ワーキングビザかなんかで来られている外人さんか日本人のダンサーさんが、己の肉体能力の限界と出せるだけ全開の笑顔と声で、ステージ狭しと歌ったり、踊ったり、また歌ったりされるところだが、ここでは素敵な水芸が行われる。
前者の方では公演時間に席に座れば、お腹でも痛くならない限り素敵なショーを堪能出来るところだが、それがトイレとなっては、「13時00分頃」に来た場合に下手すれば入れないこともある。
トイレ入口に「只今清掃中」の立て看板が設置され、「これを見てお察し下さい」ということになり、溢れんばかりの尿意があろうが、同じく便意があろうが、「まあ、そういうことだから他あたってね」と追い返される。
もしそれでも南無三とばかりに、立て看板を越えてトイレに入った日には、猪八戒が持ってそうな武器でシバかれるか、濡れ濡れの床ですべって後頭部を強打の可能性も否めない。
それもこれも、私たちが気持ちよくトイレを利用できるようにと配慮してくれてのことなんだから、文句を言うのは後頭部を強打してからにして欲しいところだ。
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「厠イヤミ百景の一景」
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都内、某駅ホームにて