メイドカフェ ジオング
ついにどこぞの一般家庭の洗面所にでも入り込んだか、もしくはラブホテルか、いいえ、メイド喫茶のトイレです。
とてもカラフルな洗面台はトイレの中までメルヘンを忘れさせない工夫が伺える。
そういったイメージを大事にする店も、一度トイレにでも入れば、はたと別の意味で「おかえりなさいませ」と自分の声によく似た声が頭の中で声が聞こえて現実に戻されてしまうようなところが多い中、ここのメイド喫茶はトイレの中まで、そういったイメージ世界の延長線上にあるのか実にカラフル。
イメージを大切にする店ではこれこそが望まれる形であり、極当然のことなのだ。
メイドのいる世界から一気に現実に引き戻されるような汚いトイレに一度でも踏み込んでしまうと、オバケなんてと同じで、「♪メイドなんてないさ メイドなんて嘘さ 寝ぼけた(日中でも)人が見間違えたのさ だけどちょっと だけどちょっと 僕だって怖いな♪」といった感じに、トイレに入る前と後では別人になってしまう。
さて、そんなイメージを壊さない洗面台の鏡の下の棚に何かがあるのが分かると思う。
「ご使用の
際には
ラベルを
『使用中』にして下さい」
「↑カエルさん」
これが齢38歳の中年男性が書いたものなら、アメリカから高名なプロファイリングのプロを呼ぶまでもなく、「大変です、頭の中、隙間びっしり生クリームが詰まっています!少しバニラビーンズも入っています!」と物凄く問題が見受けられるところだが、100パーセントここのメイドさんの誰かさんが書いたものだろう。「カエルさん」を描いてもいい人は極限られる。
さて「使用中」のものがあれば、神社の門に左右二体の阿吽(あうん)の仁王像が建っているかの如く、
「ご使用後は
ラベルを
『空室』に
して下さいネ 」
対となるカエルの登場だ。先ほどのカエルが頬に朱がさし、まつげがパッチリと長かったことと比べると、どうやらこちらのカエルは「カエルくん」と男の子のようだ。どちらも描いていい女の子を選ぶ。
ここで説明せねばならぬが、ここのトイレこと洗面所の外側、つまり店内側のドアにはプレートがぶら下がっており、そこのラベルを使う人が手動にて、他の人のために「使用中」か「空室」かを表示して下さいとのことなのだ。
カエルのカップルがどこにいるのか、そのラベルと何の関係があるのかとかは、私の心が汚れきっているために理解出来ないに違いない。きっと足元とかに仲良くいるのだ。私の裸眼で0.8くらいの視力では見えない、きっとサバンナで鍛えた4.5ぐらいの視力が必要とされる。
そして個室内には、
「いつも●●●●●の
お手洗を
キレイにお使い
いただき、
ありがとう
ございます 」
実に可愛らしいながらも、例のトイレ独自の「あなたはトイレを綺麗に使って当たり前、汚すわけがない。まさかトイレを綺麗に使って有名なあなたが、トイレを汚すようなことなんて世界の終わりまであるわけがない」といった種の言い回しがここでも使われている。このブログの「厠イヤミ百景」のタイトルの「イヤミ」の釘刺し部分だ。
もうこれはトイレの貼り紙では常用文なので仕方がない。
猿も木からまっ逆さまに落ちて一言、「Desireじゃなくて痛いや」とこぼす昨今。どんなに綺麗好きでもトイレを汚すときだってある。そこら辺はメイドさんも分かってくれる。本当のお手伝いさんなら、仕事一つ増えれば舌打ちの一つでもするだろうが、そこは人間。そしてここはメルヘン。
メイドさんのイラストが描かれたここだけの貴重なトイレの貼り紙を拝見することが出来た。
ハートが飛び交うトイレって、、、、、素敵やん。
洗面所のドア付近の電気のスイッチのところには、
「16:20
雨↓ 」
最初、「雨」と「飴」をかけて「飴」が描かれているのかと思えば、よく見れば傘をさしたうさぎがいるではないか?
これは掃除した時間とそのときの天気を書いてくれているのだろうか。その度に書き直しが出来るように小さな黒板となっている。残念ながら私のデジカメのこの写真のデータでは日付は正確でも時間が微妙にズレているいるために、これを撮影した時間が正確ではないのだが、「16:20」と書かれているからにはその時間に掃除が完了して書かれたものなのだろう。
これが16:20ぐらいに私がトイレに入って、ちゃんと洗面所自体の鍵も閉めたはずなのに、個室の中の貼り紙をチェックしている僅かな間に書かれたものならば七不思議の一つが出来上がりだ。私しか洗面所のエリアにいなかったはずなのに、いつ書いたんだという話になる。
「雨」の横の下向きの矢印はそのときのメイドさんの気持ちを表しているものと思われる。
そうか雨は気分がダウンするか、私は雨が降るとはしゃぎたくなるぞ。
これでここのメイド喫茶のトイレの貼り紙は全てだ。トイレの中まで実に可愛らしいイメージを崩さない姿勢には拍手を送りたい。先ほど書いた洗面所のドアの外側にある「使用中」「空室」のラベルも撮っておきたかったが、これを撮るということは店内でカメラを出すということであり、全面撮影禁止のメイド喫茶の中でメイドさんの本性を見ることとなるので無理だった。
むしろ奥から世に言う「性別:男性」が出てくることもあるので。
最後に、前にラジオでも話したが 、そんなにメイド喫茶慣れというものをしていない当方としては、ここの店のドアを開け「おかえりなさいませ、旦那さま!」と迎え入れてくれた娘さんのメイド服を見たときに一瞬であるものが頭によぎった。
メイド服の種類に詳しくないので正式な名称は知らぬが、メイド服独自の開いた傘のようなふくらみのあるロングスカート。またその娘さんが非常な小柄な上に丈が余っているのではないかと疑うほどのロングスカートを着ておられたために、床を歩いてこちらに近寄ってこられたときにジオン軍の最終・最強のMSのジオングという機種が浮かんだのだ。
「足など飾り」と言わしめた名機種。
足が全く見えない、もとい足の動きが全く見えずにこれでもかといったロングスカートでスーッと近寄って来られると、「浮いてる!浮いてる!」と焦ったほどだ。小さいときにホーバークラフトのラジコンを持っていたことも思い出した。
言っておくがジオングの顔とかは全く関係ない。と言うかスカートのインパクトが強くてスカートしか覚えていない。
<だから顔は違うかんね>
こんなスカートはいた人は外の世界にはいないよね。
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「厠イヤミ百景の一景」
関西、某メイド喫茶にて
http://www.leolio.com/index/KAWAYA/KAWAYA_menu.html