メイド喫茶JAPAN | 厠(かわや)イヤミ百景

メイド喫茶JAPAN


♪紅茶のおいしい喫●店♪


正確に歌詞書くとJASRACが泣く子はいねがぁとやってくるかもしれないので、一文字だけ伏字にしておいた。


思ったんだけど、携帯のない時代には喫茶店でデートなりの待ち合わせ、紅茶を飲みながら「うふふ、うふふ、鼻毛出てないかしら」なんて、そんなシチュエーションが結構あったのではないのかと。それが携帯を常用することが当たり前となり、なんでもない道を相手が歩いていても連絡は取れるわ、なんなら普通の喫茶店自体もヤンキーと同じく絶滅危惧種扱いになりかねない状況だ。


「喫茶店じゃありません、カフェです!」

「ドトールは喫茶店とはまた違うんです!」

「”午後の紅茶”でいいや。いくら飲んでも太らないんでしょ?そうなんでしょ?絶対?」


と喫茶店は追いやられがちの傾向にある。



そんな中、「ふーん、そんなのあるんだあ」と横目で見ている内に・・・、私が石井の"おべんとクン ミートボール"を未だに箸でつまめずに突き刺して食べている内にだ、新たな喫茶店の増援組としてじわりじわりと増えたものがある。


人はそれを「メイド喫茶」と呼ぶ。私も呼ぶ。



というわけで、今回のトイレの貼り紙はメイド喫茶でございます。

公的に入れるところ、お金さえ払えば入れるところ、咎められないところのトイレは見て回りますから。


しかし増えたと言っても全国的にメイド喫茶がそんなにあるわけじゃない。

「そこのローソンの角を曲がると、ファミリーマートとサークルKが見えます」といった、コンビニの密集具合の如し全国的にあっちを向いてもこっちを向いても、あるのはメイド喫茶ばかりという状況ではない。秋葉原や日本橋ならともかく、下手すればこれも一歩間違えれば絶滅危惧種扱いになりそうなのだが、温かいハートとうっすら汗で濡れた手の平を持ったお客さんが足繁く通ってくれているので店は保護されている。

よく小売店が「皆様に支えられてここまで来ました」と言っているが、本当に「支えられている」というフレーズがよく似合う。


というわけで、店舗の絶対数が限られているためにお店を特定されて、お店に迷惑をかけるのだけは絶対に避けたいので、今回はいつもと違い「県」の表示もなしです。全国のどこかのメイド喫茶店です。ほら、君の後ろかも!

私が初めて入った秋葉原にあるメイド喫茶の話でしたら、運営しているネットラジオの方で前に話しましたのでそちらでどうぞ。↓


猫烏丸第3回『初メイドカフェで星くずパラダイスことコンペイトウ、あとS●M』(39分02秒)

http://necokarasuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/3sm_1343.html


ちなみに上のメイド喫茶では、グッとくるトイレの貼り紙とは出会えませんでした。




さて、週末の夕暮れ過ぎにやってきたメイド喫茶。メイド喫茶慣れをしていない当方としてはドキドキしながらドアをくぐれば、これまた結構な混み具合。「大B反市でも開催されているんですか?」といったほどに。

一席分だけ空いていた席に着席すれば実感する、お隣との席と席、テーブルとテーブルの密着度がかなり高く、限られたスペースによほどの席の詰め具合。手を伸ばせば隣のテーブルの上のオムソバを手でむんずと掴めてしまいそう。

二列席の深夜の高速バスか、ここは?


やって来たのはメイドさん。これでヒゲのマスターなどが来たら、席の詰め具合について、詰めたであろう本人としてはそこんとこどう思っているのか問い詰めるところだが、メイドさんなので閉口。

当然ながら呼ばれる「ご主人様」


結婚なんかして、近所の奥様方に「あそこのご主人は夜な夜なノラ猫を追い回して・・・」と陰口に使われる「ご主人」とは違うのだ。客であり、ここの主人なのだ。しかも「おかえりなさい」と言われるからには、私の聖域と書いてサンクチュアリなのだ。


初対面だがな。主人だらけだがな。どれだけハウスシェアリングしているご主人様なんだか。




無難に連れも私もアイスコーヒーを注文して、しばらくするとやってきました注文通りの品。

しかしここからが違う。


「ミルクはお使いになられますか?」の問いに連れが「はい」と返事すれば、「いいところでSOTPと言って下さいね」と彼女自らコーヒーにミルクを注いでくれるではないか。

ああ、これをサービスと言わずして何をサービスと言ようか?美容室の美容師さんとのギコちないおしゃべりはちょっと苦手だ。

ガムシロも同じ要領だったが、連れがされているその一連の作業を見ていて何かしら緊張感のボルテージがどんどん増すばかり。ここで素直に我が身を投げ打って甘えることが出来るほどに、「甘えていいよ」と言われて育って来ていない当方としては、何かしら心のシャッターがガラリガラリと半分ほど下がった。無理、私には無理。




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しかも注がれている間に、そのミルクとガムシロの動向をいつSTOPを発するべきかと、ずっと凝視しなくてはならないではないか?普段なら自分でサッと入れるものなのだが、普通の使い捨ての容器ではなく陶器の容器からの注入なので、STOPをかけなければいずれグラスの容量のレッドラインを超すこともありえるのだ。表面張力だってそんなに踏ん張れるものじゃない。

コーヒーとミルクとガムシロの割合が1:1:1ということもやろうと思えば、グラスの許す限り、メイドさんが「おい!STOP言った方がいいじゃないの!!」と焦りださない限り可能なのだ。


ともかく素直に甘えらない私としては、「お客様は?」と、こちら振られた際に咄嗟に「いいです!ブラックでいいです!」と答えてしまった。

しかし今となってはそういうメイドさんの交流も必修科目だったのではないのかと少し悔やんでいる。これでは履修不足で卒業が遠のくばかりだ。



それでは前置きが長くなりましたがトイレの貼り紙をどうぞ。

メイド喫茶ならではです。






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11:00~14:00

ランチライムは

全席禁煙

させて頂いております。 」


つまりはランチタイム外は吸い放題ということだ(喫煙席はね)。

パチンコ屋店内の如し光化学スモッグ警報が鳴りそうな状態のメイド喫茶って何か嫌だな。正直嫌だな。


上の文の横に一緒に写っている小さなメイドさんがフキダシで何かを言っておられるのだが、残念ながら照明が暗かったために写真を拡大しても何が書かれているかは分からない。いつもの私ならそこら辺も見逃さないのだが、トイレのドアの外側に貼られていたのと、メイド喫茶という慣れない場所にいるために何か調子が出なかった。


きっと、「あなたの健康を損なうおそれがありますので、吸いすぎに注意しましょう」と言っているに違いない。メイドさんの言うことは聞いておくべしだ。




そして問題はこのドアの内側にあったのだ。






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ノブの鍵を

なさらずに

コチラ

旧式の鍵を

お錠め下さい。


鍵であって鍵でなし。視界から避けようにもどうしても入ってくるピンク色の色画用紙に赤い文字で「下は大火事、上は洪水、これなーんだ?」とばかりに、ちゃめっけたっぷりのメイドさんの禅問答だ。

お錠め下さいに使われているを選ぶ漢字のセンスも渋い。


そんな旧式の鍵とはこちらとなっております。







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なにか「旧校舎」という単語が浮かんでくる、頼りない施錠っぷり。

言ってしまえば、ちょっと太目の針金一本仕様となっている。


ちょっと外側から、大きなお友達のお兄ちゃんが力いっぱい引けば空いてしまうのではないかと不安になってくる。

それに加えて周りの壁の傷みっぷりも気になる。


メイド喫茶の店内自体ははとても小綺麗で小道具などに関してもとても可愛らしいことになっている。

しかしそれに反してトイレ内に関しては、何か世紀末的な雰囲気がするのは何故だろう。全てはこのトイレのための引き立て役だったのか?


そして「そちらの方は無視の方向で・・・」とされた方のドアノブは、







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「三つ目がとおる」のおでこ仕様となっている。

怪我でもしたのか、鍵なんて鼻っからなかったことにしたかったようだ。







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何かしらの理由で突如壊れたドアノブの鍵、「鍵が閉まらない」というトイレはいろんな意味で大問題なので、そこでとりあえずで付けられた旧校舎の鍵。

う~ん、ここのメイド喫茶の見てはいけないところを見てしまったかのようだ。


メイド喫茶という、ある意味で学園祭のノリでウエイトレスもメイドという設定の劇を演じていれば、客もそれに乗っかるというイメージプレイの喫茶店で急に現実さんがこんにちわ。

壊れた茶碗 も完璧には直らないが、壊れたトイレの鍵も急には直らない。



ちなみに先ほどの貼り紙には小さく、





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←壊れてます




よーく分かってます。




別の壁に目をやれば、





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ここのメイド喫茶の食事メニューが左側に、そして言っていなかったがここのメイド喫茶はメイドさんによるマッサージことメイドリフレのサービスも行っており、そのコース案内が右側に記載されている。

言っておくが揉んでもらうことは出来ても、こちらから揉むことは絶対不可能なこととなっている。多分揉んだらレーザーガンとかで射撃される。


私が行ったときは週末ということもあり、メイドリフレは大繁盛しておられた。

きっとみんなさぞや疲れていたんだろう、死ぬ手前だったに違いない。私は例え空いていようともまだメイドさんに触れられる勇気がない。「ここは俺の家だ!帰ってくれ!!」と心にもないことを言ってしまいそうだ。


料理もリフレも価格的には非常にリーズナブルなものとなっている。リフレの場合、普通のリフレ一筋の店と比較してしまうと、きっと効能を取るか、メイドさんのぬくもりを取るかを天秤にかけることになるだろう。


メニュー見ながら急にここはやっぱりメイド喫茶だったのねという、先ほど見せられた現実から幻想に戻してもらえそうになったところで、またもや現実さんのおでましだ。


これには幻想もオーバーヘッドキックでふっ飛ばされる。










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・・・・・・・・・・・・・・・・。



メイド喫茶のトイレにあっていいタオルじゃない。


きっとあのタオルの向こう側には「必」の文字があって、繋ぎ合わせれば「必勝」ということになってしまうのだろう。

JFA?日本代表?オシム?ジーコ?トルシエ?


ここどこ?

ここはどこ?

これはレッドカードだろう。


メイド喫茶との接点、全くなし!



メイド喫茶というタダでさえ幻想世界から、一人きりになって一旦冷静になりがちなトイレという空間にて駄目押しで日本代表の必勝タオル。先ほどの鍵といい、駄目押しのゴールではないか?




ああ、メイド喫茶JAPAN。





ちなみに店の入り口に一番近い席に、凄い体格をお持ちの客としてはボス級の方(短髪男子メガネ)が、これまた似たような体格をされた方(短髪男子)と、筒のように高く長く深いパフェとその他を食しておられた。

また他の客を監視するかの如くギロギロと見ていたのも印象的だった。


そして連れは彼をあるキャクターに例えたのだが、そっくりだったさ。




それでもメイド喫茶の厠編、続けていきます。




厠(かわや)イヤミ百景も掲載されています

秘伝「うぇぶたま」の書

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全国どっかの某メイド喫茶にて

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